エキスパートから系統的/実践的に学ぶ。
——4つの専門領域(コンセントレーション科目)

有馬賢治 教授、中原淳 教授、岡本紀明 教授、シュールズ・ダグラス 准教授

2025/06/25

教員

OVERVIEW

4つの専門領域(コンセントレーション科目)についてご紹介します。

マーケティング

世の中の流行を解き明かし「健全な企業」と「賢明な消費者」を育む。

世の中の「流行」は、誰がどんな狙いで仕掛けているのか。誰が消費し、どう広がるのか。そうした「モノが売れる仕組み」をロジカルに解き明かしていくことこそが、マーケティングを学ぶ醍醐味です。もちろん、そのプロセスは一筋縄ではいきません。ひと口に「モノを売る」といっても、そこには無数の変数が存在するからです。誰に売るのか。どこで売るのか。いくらで売るのか——。それらの要素を解きほぐし、適切に分析する力を身につけるために有効なのが、BLPをはじめとしたアクティブラーニングです。ここで磨いたスキルは、あらゆるビジネスに携わる上で、必ずやあなたの支えとなるでしょう。一方で、常に一人の消費者である私たちにとって、マーケティングの知識は、膨大な情報が飛び交う現代社会のなかで、冷静な意志決定をするための指針にもなり得ます。マーケティングという学問の使命は、健全な企業と懸命な消費者を育むことです。
有馬賢治 教授
マーケティングを理論的、多面的に研究、教育、発信する。ゼミでは、学生個々人が社会現象を自分自身で分析し、自らの言葉で考えることができるよう指導している。

マネジメント

これからの日本社会に欠かせない、誰かとともに物事を成し遂げる力を磨く。

そもそもマネジメントとは何でしょうか。最も広く知られる定義は『Getting things done through others』です。つまり、他者とともに、物事を成し遂げること。もっと噛み砕いて言うならば、誰かと一緒に何かをするときに生じる人間関係のあれこれを、いかにやりくりするのか。それを考えることが、マネジメントの本質だと言えるでしょう。だから高校生のみなさんも、部活動や学校行事などを通じて、既に何らかのマネジメントを実践しているはずです。一方で、マネジメントはそんな身近な営みであると同時に、日本社会の抱える課題に、真正面からぶつかっていく学問でもあります。たとえば、少子高齢化の進行によって、労働人口が減少の一途を辿るなかで、企業はいかに人材を確保し、育成し、その能力を引き出していけばいいのか。そうした問いと向き合い、社会の豊かさを下支えしていくことが、マネジメントを学ぶ私たちに課せられた使命です。
中原淳 教授
人材開発(ひとづくり)と組織開発(組織づくり)を研究テーマに、職場における人々の学習・熟達、若年労働者の組織適応、リーダー・管理職の育成などを探究している。

アカウンティング & ファイナンス

数字に隠された「ストーリー」を読み解き企業活動のダイナミズムを描き出す。

アカウンティング&フィナンスの基本は、損益計算書や賃借対照表などの財務諸表を読み解くことです。細かな数字を比較検討する作業は、一見すると無味乾燥に思えるかもしれません。しかし、これらの数字の裏側には、ダイナミックな経済活動が確かに息づいています。この企業はいまどんな事業に注力し、どのような未来を描いているのか。この数字を公表する本当の狙いとは——。そんなストーリーを財務諸表から透かし見るプロセスは、想像以上にスリリングです。また近年、私自身は、企業活動が社会に与える影響(インパクト)を貨幣価値で表現する「インパクト会計」といった新たな試みに注目しています。社会的インパクトの可視化が進むことは、ソーシャルグッドなビジネスの推進にもつながっていくはずです。経営を通じて、よりベターな方法で、人々を幸せにしたい。そう考える人に、アカウンティング&フィナンスは欠かせないツールとなるはずです。
岡本紀明 教授
財務会計のなかでも、会計基準のグローバリゼーションやのれんの会計などについて研究。社会的インパクトの認識・測定にも関心があり、その可能性に期待を寄せている。

コミュニケーション

メディアとテクノロジーはコミュニケーションをいかに創り変えるか。

近年、コミュニケーション研究で注目されるのは、『モノや行動がいかにコミュニケーションの場となるか』という視点です。私自身は、インディーゲームを主な研究対象として、メディアやテクノロジーとユーザーとの関係性を探究してきました。こうした取り組みを「経営学」の一環として進めるには、いくつかのポイントがあります。特に重要なのが、対象業界のコミュニケーションを支える文化的・歴史的な枠組みを分析することです。そこで得られた知見は、マーケティングやブランディング戦略の策定においても指針となります。さらに今後は、急速な進歩を続けるAI技術についても研究を重ねていきたいですね。「フェイク」の氾濫が危惧されるなか、どのようにコンテンツを消費すべきなのか。AI技術は、コミュニケーションにいかなる影響を及ぼすのか。立教大学の経営学部は、こうした大きな問いに向き合うのにも最適な環境だと確信しています。
シュールズ・ダグラス 准教授
東京のインディーゲームディベロッパー業界を中心に日本のゲームエコロジーに焦点を当てている。開発者と協力して作品の保存と展望の記録といった活動も行っている。

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