はい、それはよく分かります。大勢の人の上に立って命令を出したり、カリスマで人を惹きつけて引っ張っていくようなイメージがありますよね。しかもそんな能力って生まれつきのものなんじゃないかとも思えますね。
でもちょっとこれを読んでみてください。
いいえ、経営学部のめざすリーダーシップはもっと身近なところから始まります。
チームの中でリーダーシップがある、というのは、お互いに権限のない対等な立場で、チームとしての成果を出すためにメンバーのそれぞれが自分の得意な分野について積極的に貢献しあうような状態のことを言っています。ですから、例えば同じ学年の学生同士のチームでもリーダーシップはありますし、近所のゴミ集積所の掃除当番の決め方についてもリーダーシップはあります。その意味でとても身近な問題なんです。
そういう対等な人同士で貢献しあうチーム状態を作れるようになったら、次のステップは、先輩や教師のような、目上の人に提案できるような積極性を身につけることです。これができるようになると企業その他の組織に入って働くようになったときに、上司に向かって提案したり、お客さんに提案したりといったリーダーシップを発揮できるようになります。
ここまで来ると、リーダーシップは「ビジョンを示して周囲を巻き込む」という性格を持ってきます。
練習次第でほとんどの人がリーダーシップを持てるようになる、というのが経営学部の考え方です。1. に書いたような順序で、易しい段階から徐々に高度な段階へとステップを踏んで行っていけば、恥ずかしがり屋さんや消極的な人も徐々にリーダーシップを発揮できるようになります。そういった練習は、学生のうちにしておいたほうがよいでしょう。